2002年8月 乗鞍ツーリング

『序章』 乗鞍と私

『OUTRIDER』という嫌な雑誌がありまして(笑)たまに、日本の道路100選みたいな特集を組むんです.
それを見るとネェ、無性に走りたくなっちゃうのです.
無性に旅に出たくなるのです.

私が乗鞍スカイラインを知ったのは、ホントはその雑誌ではなかったかもしれませんが、その雑誌に出ている写真がとっても良かったのです.
あー、俺はこんな道を走りたいンだ!こんな道を探していたンだ!
そう思わせる写真を掲載するんですよ、この雑誌は.
良くない雑誌でしょ(笑)
創刊号は、チョッパーの雑誌だったのに!(大爆笑)
つまり私は、創刊号から知っている大ファンなのデス(苦笑)

『乗鞍スカイライン』
「日本で一番高いところにある道路」
もう、それだけで走ってみたいと思っちゃうじゃぁ無いですか!
まぁ、2st乗りの人はそうは思わないかもしれませんが・・・(苦笑) チョット高すぎて、単車調子悪くなりそうですものネ(苦笑)
とにかく、先っちょや高いところが好きな私としては、走りたくて仕方がなかったのです.
OUTRIDERでは、雲海の上を走っている写真が出ていました.なかなか無いですよ.雲海の上に道路があるところって.富士山の5合目で一番高いのは、たしか南側の富士山スカイラインを登った新5合目ですが、そこの標高は2600m.雲海の上になる事はありますが、あるのは駐車場だけ.2700mで、道路が走っている「乗鞍スカイライン」がいかにすごいかわかっていただけますか?

最初にチャレンジしたのは、4年前.初めてのキャンプツーリングになるはずだったツーリング.松本市街でお昼を食べていたら急にあたりが真っ暗になって雨が降り始めました.当然、上は通行止め、の表示.キャンプも出来ないので、仕方無しにビジネスホテルに飛び込みました.
後で会社の先輩に聞いたら、乗鞍は天気が悪い事が多く、その先輩は3回くらい行って未だに走っていないと言ってました.
あっ!もしかして、先輩、走った事が無いまま大阪に転勤しちゃいましたか?あらら.もう今年で最後ですよ.新婚旅行で乗鞍行きますか?(爆)

そんな話を聞いていたら、何度も行かないと走れないと思っちゃいますよね.だから、とにかく何回も行こうと思っていた.
2年前の海の日.入っていた予定が急に潰れて急に時間が出来た.突然夜中に、行こうと思った.12時頃東京を出発.どうせだからと下道のR20で行った.元神奈川県民なのに初めて大垂水を走る.甲府から先は良く知っている道.普通に走って、朝の5時頃松本に着いた.結構天気イイ.早速登る.乗鞍温泉スキー場にスキーに来た事があったので、そこまでは知っている道.チョット休憩したら目の前の山の上には雪が残っていた.7月も下旬だというのに.「すごいなぁ」と、ノン気に感心.まさかこれからそこまで行くとは思っていなかった(苦笑)
どんどん登る.気持ちイイ.残雪が出てきた.そのとき初めてわかった.さっき見た山を登っているんだって事が.とにかく楽しくって嬉しくって途中の事は全然覚えていない(苦笑) たしかどこかに写真があるはずなんだけど・・・
畳平に着きました.池があります.すばらしい眺めです(畳平のチョット前のところ)イイ天気デス(笑)気分は最高!2回目でここまで来ちゃいました!先輩ゴメンナサイ(苦笑)
まだ朝の7時だというのにけっこう人が居ました.私は畳平には長居はせず、さくさく走りました.なんて言ったって、お目当てはこの先の乗鞍スカイラインですから.
畳平から先は、西側の斜面を走ります.実は西側は雲がチョット多くて眺めがいまいちだったんです.確かに気持ちのいい道だったけど、登ってきたエコーラインが気持ちよすぎた.もちろん「雲海」って程雲があったわけでもなかったし.やっぱり雲海の上を走りたいなぁー・・・
そんなこんなで料金所に到着.すぐ近くの駐車場で休憩.メールを打とうかと思ったけど、目の前にあったのは最大手のアンテナ.私の使っているキャリアではなかった(泣)
そんなわけで(どんなわけじゃぁ)そそくさと山を下る.
平湯温泉.どうしようかな?と思っているうちに町が終わる.終わる間際に看板を見つけ平湯温泉の大元?の露天風呂に入る事が出来た.
まだ8時半!早朝の露天風呂.風呂上りのビールと塩をかけただけの冷えたトマト!

これ以上の幸せは思いつきません!!(笑)

なんだかそんなわけで2回目で私の乗鞍の夢は達成できたのでした.
先輩ホントにゴメンナサイ.



で、長い前置きでしたが、ここからが本編デス(苦笑)
今回知り合いが新車の単車を購入し、慣らしツーリングに一緒に行かないかとお誘いを頂き、再び乗鞍スカイラインを訪れる事になりました.

実は、乗鞍スカイラインにマイカーが乗り入れできるのは今シーズンで最後なのだそうです.それはすなわち、雲海の上を走る最後のチャンスだという事.誘いを断る理由は一つもありません.二つ返事で、連れてっていただく事にしました.



『8月9日』 Ride Through the Night for NORIKURA

22時.山手通りの某MOS集合.
ルートの確認をして出発.
初台から首都高に乗る.なんだか混んでる.何で?みんなお盆休み始まったのかな?俺らにとってはまだ普通の週末なんですけど・・・

今回の相方は、仕事の関係の人.BMW R1150GS.水平対向のパリダカとかに出るOFF車の、ロード仕様.
慣らし中だけど、高速道路の制限速度くらいは楽に出せるそうなので、特別な事は気にせず走る.
って言うか、首都高のすり抜けでは、置いて行かれる(苦笑) やっぱり都会育ちの人はすり抜け早いですわ(苦笑) どうもわたしゃあー中途半端に流れているクルマの間は抜けられんのデス.東京生活も7年目なのに・・・(苦笑)

中央道に入ったくらいから流れ始めたかな?気が付いたら普通に流れてました.まぁ、小仏トンネル手前の流れの悪さとかは、お約束なので・・・
談合坂SAで給油しようかと思ってましたが、まだまだ行けそうなので、一服しただけで出発.なんだか夜中なのに暑かったし、走っている方がまだ楽かな・・・と.

大月ICで下りて、R20を走る.甲府で給油.1時.
さらに走って、「道の駅信州蔦木宿」(つたきじゅく)にて休憩.ここは、昼間来ると500円で入れる露天風呂があるらしい.こんな夜中じゃぁ、もちろんやってませんでしたけど・・・.
なんか甘い物食べたいなぁと思ったけど、あるのはジュースの自販機のみ.と思っていたら、相方よりスニッカーズを頂く.
オイシー!(笑)
2時ちょい過ぎに出発.
ちょっと眠かったのが、甘い物食べたので復活!(笑) 快調に走る.
確かこの辺から私が前を走っていたのかな?チョット忘れ始めちゃってるなぁ.(苦笑)

夜の国道.そこそこクルマは走っている.信号の多い区間なら、その都度すり抜けで前に出れるけど、信号の少ないところでは、様子を見て車を追い抜きます.大事な事は、しっかりと安全を確認する事.自分だけじゃぁ無くって、相方も一緒に抜けるか、抜かれた車が不快じゃないように「スッ」っと抜けるか・・・それらが安全な速度でできるかという事を考えます.センターラインの色とか制限速度とかはあんまり気にしない(苦笑)
私の理想の走りってーのは、すっと近づいて、パッと居なくなる.いつまでも四つ輪と一緒に走っているのはあんまりカッコ良く無いのです.それでいて無理していなくて危なげない.
強引に抜いたくせにいつまでも前に居てしかも危なっかしい走り・・・そんなダサい走り方はしたくないし、増してやいつまでも後ろにくっ付いてダラダラ走っているのもなんだかねぇー・・・(苦笑)
一人の時ならポリシーどおりの走り方を出来るけど、仲間と走るときはなかなか難しい.でも今回は私より腕が上の人と一緒.全く問題なし!(笑)

そんな感じで快走.諏訪市に入って諏訪湖の横をかすめる.
岡谷ICの下をくぐり、塩尻峠はチョット張り切っちゃった(苦笑)トラックを抜くタイミングで慣らし中の相方を置いてきちゃう場面も・・・イカンイカン(苦笑)
まぁ、下りになればあっという間に追いついてきます.慣らし終わったら、仕返しされるなぁ(笑)

塩尻峠を下ってしばらくすると、R20は終点.R19に入ります.

この辺は2年前に来た時の記憶が残っていた.とにかくどんどん走る.
ホントは、ツーリングマップル(でたぁ! 笑 ツーリングのおとも!)に出ていたお奨めの道を行っても良かったんだけど、なんだか曲がりそびれちゃったので、R158の入り口を探します.
そうそう.その前に給油!
2年前はふもとで入れて行かなかったから、ガスの残りを気にしながらドキドキして走っていた.今回は、山に入る前にきちんと給油していきます.止まったスタンドの目の前に、見た事あるコンビニが・・・ そう!2年前に休憩したコンビにデス.なんだか懐かしいのも手伝って、朝ご飯を仕入れました.
3時30分.
さぁ、あとは乗鞍山頂畳平目指してひたすら登るだけデス.

R19から右折してR158に入ります.
長野自動車道松本ICの下をくぐり、山に向かう.
新島々駅前を過ぎるといよいよ峠らしくなってくる.
朝も4時くらいになると、あたりが少しずつ明るくなってきた.日の出まで、間に合うか?
梓川沿いの道を、いくつかのダムを見ながらあがる.
奈川渡ダムの手前のトンネルの中で右折し(トンネルの中に交差点があるんですよ!)奈川渡ダムを渡り、長いトンネルを二つくぐると、上高地側から乗鞍高原側に右折するためのUターン用の側道(これは実際に行って見ないと何の事だかわかんないでしょ・苦笑)を見て、もう1個トンネルをくぐると乗鞍高原へ右折する交差点.
ここから上が、いわゆるエコーラインです.

ひたすら登る.
乗鞍温泉のあたりからチラチラと乗鞍岳が見えてくる.
チョット雲がかかっている.
上はどうなんだろう?

雲の高さによっては、念願の「雲海の上」!!!(嬉)
雲の高さによっては、山頂は霧の中(泣)
はたしてどちらだ?

道はだんだん細かいRを描き始める.
実はわたくし、細かいカーブが大好きなんです.
でっかい単車で、細かい道を走るのがイイんです.
重たくて曲がらない単車を、右に左にひらひらと、ステップを擦らないまでも(98XJR13でステップ擦らないンじゃぁたいした腕ではないですが)軽快に走らせてると、単車を操ってるって感じが満ち溢れてきます.

雲の切れ間から山頂が見える.これなら上まで上がれば大丈夫だ.
軽く後ろを振り返ると、今にも太陽が顔を出しそうな明るさになっている.日の出か?
いやいやまだまだ.
ここ何年も初日の出を見ている経験からすると、ホントにかなり明るくならないとお日様は顔を出さない.もう出るだろう、と思ってから10分近くは大丈夫.
とにかく少しでも高い所で日の出を拝みたい.どんどん明るくなってくる後ろの雲を気にしながら、ひたすら上を目指して単車を走らせる.

木がなくなる.(いわゆる森林限界ってヤツでしょうか?)
ほぼ同じくらいで雲の上に出た.
もう少し上へ.

この辺になると、道はほとんどカートコースの様.
昔ミニバイクレースをやっていた経験が生きる!(生きませんって.単車が違いすぎる・笑)
もう少し、もう少し・・・

「肩の小屋口」の駐車場についた.もう限界だ.四つ輪の間に単車を止める.すばやくデジカメを取り出し、まず一枚.何とか日の出前の雲海の写真を撮った!
荷物を解き三脚を取り出す!あっ、出る!
デジカメを三脚にセットすると同時に日の出!

もう、そこから先は無我夢中でよく覚えてません.(あれから1ヶ月以上たってこれを書いているから、と言うのも少し有りますが・苦笑)
とにかくたくさん写真を撮りました.パノラマで撮ったり、露出を何通りにも変えて撮ったり・・・
気が付くのが遅いのですが、相棒の姿が有りません.どうやら途中で置いてきてしまったようデス(苦笑)
でも大丈夫.あの人も大人ですから、きっと途中のいいポイントで写真を撮っている事でしょう.(後日写真を見せていただいたら、雲海ギリギリの高さの、これまた綺麗な写真を撮っておられました)

しばらくしたらBMWが上がってきました.いよいよ肩の小屋口から山頂の畳平を目指します.
畳平の直前、長野県と岐阜県の県境にゲートがあります.そこは、日本の道路最高地点でもあります.(標高2700m)
そのゲートは朝の7時にならないと開きません.
今はまだ5時半.ゲートオープン待ちの四つ輪が何十台も左に寄って止まっています.四つ輪の皆さんゴメンナサイ、と思いながら、対向車の来ない対向車線を上っていきます.ゲートの前につくと、すでに何台かの単車が止まっていました.とりあえず、ここに単車を駐車して、7時が来るのを待ちます.

歩いて畳平の駐車場まで行きます.岐阜県側(乗鞍スカイライン側)から来た車はもうすでに駐車場に入っています.乗鞍スカイラインの料金所は、朝の3時から開いているのデス.登山をする人や、ホントの山頂の剣が峰でご来光を拝もうとする人は、乗鞍スカイライン側から来て、車をとめて、山に登っていくのデス.
私たちも、最初は剣が峰に登ろうかと言う話もありましたが、仕事が終わって夜通し走って来ています.そんな体力は残っていません(苦笑) 畳平の周りにも、手軽に登れそうな峰がいくつか有りますが、どれにも登らず、ボーッと歩いていました.
畳平駐車場とその周りのお店を見学したら、単車の近くに戻ってきて松本市街地のコンビニで買ったパンで朝食.そのあと、日記を更新.チョット電波が弱かったのですが、何とか成功!
そうこうしているうちに7時近くになりました.長野側の雲海は、登ってきた太陽に暖められ、少しずつ高度を上げてきました.それもまた、日の出の時と違う感じで、とっても良い!

もうゲートが開こうとしているその時、突然岐阜側から雲が来ました.
あっという間にあたりは真っ白.(ホントに山の天気って変わりやすい!)
そんな状態でゲートオープン.
私たちは、もう畳平に用は無いので、そのまま真っすぐ乗鞍スカイラインを下っていきます.スカイライン側は、もう雲はなくなっていて、普通に視界がありました.しかし、雲海も無く、チョット残念な、普通の山道って感じでした.なんか、前回来た時と変わらない感じかな?(苦笑)
気持ち良くワインディングを下って、あっという間に料金所に到着.そのまま平湯温泉目指して走ります.

実は今回のツーリングでは、いくつかの目的が有りました.
もちろん合い方の新車の慣らしもそうデスが、それ以外にも・・・

まず一つ.乗鞍山頂(もしくは畳平付近)で日の出を見る.
これは、雲海のオプションまでついて大成功でした.

そしてその次.
平湯温泉の「神の湯」に入って、風呂上りのビールと冷えたトマトを頂く事!

そんなわけもありまして、とっとと平湯温泉を目指したのデス(苦笑)
実は、私が前に一人で来た時とおんなじ行程です.そのときの話を今日の相方に話したら、ぜひ行ってみたいという話になったのデス.早朝の露天風呂に入り、風呂上りの・・・と言うヤツを.

前に来た時の事も、ぼんやりとしか覚えてなくて、ちょっとあやしいところも有りましたが、何とか無事、神の湯に到着.今日は前よりも人が多い.神の湯も有名になっちゃったのネ(苦笑)
以前と変わらないおじさんにお金を払い、以前と変わらないお風呂に入る.更衣室はきちんとしたものがあります.男湯は更衣室から湯船に行くあたりとか丸見えだったりするけど・・・(苦笑) 洗い場はあるけど、チョット使いにくく、ほとんど簡単に洗うくらいですね(苦笑) 岩で囲まれた湯船は、とっても雰囲気が有って大好き.木漏れ日をぼんやりと見ながらボーッと湯船に使っていると、これ以上の幸せは無いなと思っちゃいます.
風呂上りには、お約束の缶ビールとトマト!(笑)
うまく説明できないんだけど、川から引いたと思われる水が、木の枠で流してあって、その中でビールやトマトなどが冷やしてあるんです.そんでもって、そのトマトがおいしいんだわ!お塩をチョットかけて食べるとホント最高!
夢にまで見た光景を実現させて、相方も満足そうデス.来て良かった!

夜通し走ってビールを飲んで、チョット眠くなってきました.神の湯のおじさんにはチョット悪いと思ったんだけど、テーブルに座ったままチョット仮眠させてもらいました.ZZZZ・・・・

まだまだ続きまっせ(笑)